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幹部役員会報告

 ICEVIの幹部役員会議は、2003年10月24から25日にドイツのベンズハイム(Bensheim)で行われた。ベンズハイムはICEVI戦略計画が執行委員会によって2002年2月に作られた場所であり、昨年の実績を見直す上で最適な場所であった。幹部役員たちは戦略計画で確認された目標のほぼすべてが、成功裡に進んでいることが報告されたことに満足した。以下に会議で話し合われた重要事項をまとめて報告する。

1 ICEVIの一連のプロジェクトは、アメリカ、東アジア、ラテンアメリカそして西アジアにおいてドクター・リチャード・チャールズ、ドクター・エッシャー・ユーウィック・リー基金(The Drs. Richard Charles and Esther Yewpiccku Lee Charitable Foundation)の援助を受けて順調に滑り出した。プロジェクトの焦点は、視覚障害者の有する能力を周囲に理解させることと、視覚障害児のための教員と専門家の現職教育にあてられている。実行初年度の反省から、今後は地方別より、地域ごとのまとまりを持たせた計画や、ある地域全体の視覚障害児への教育的サービスを向上させることをねらった学習パッケージやカリキュラム改革に優先権を持たせることが決定された。それぞれの地域の議長は独自の方策を立てるよう要請された。

2 機関紙Educatorの作成と配布にかかわる費用が膨大に膨らんでいるため、配布の合理化方針が決定された。Educatorは今後も世界の視覚障害団体には無償で配布されるが、個別の配送を希望する個人は4年分の予約購読料を支払う。

3 ICEVIは「2015年までにすべての視覚障害児に教育を」という基本方針を推進中である。その推進に当たり、「教育」に関するWBUとICEVIとの合同活動計画書とCBMとSight Saver Internationalとの共同方針書にあるいくつかの計画は、その実際の運用法を見直す必要がある。

4 ICEVIと国際視覚障害者スポーツ協会( the International Blind Sports Federation IBSA)との間で、近い将来協力協定の覚書が調印される予定である。

5 ICEVIは、2006年に香港で開催される第12回国際歩行会議(the 12th International Mobility Conference)において、教育関連のテーマで会議の前後どちらかにワークショップまたはシンポジウムをもつことを検討している。

6 世界中の視覚障害者のための福祉にかかわる団体に、ICEVIの支援メンバーとなるよう呼びかける。

7 ICEVIの新規定に基づき、各国の代表者は世界大会中に開かれる総会において投票で選出される必要がある。幹部役員会は、執行委員会のメンバーと各地域2名ずつの地域役員に加えて、7つの地域ごとに10人の代表がそれぞれの地域によって総会の場で選出されることを要請する。この構成に従い、106人のメンバーが総会での投票権を持つことになり、このプロセスは、執行委員会が監視する。

8 第12回ICEVI世界大会は、2006年7月16日から21日にマレーシアのクアラルンプールで開催される。会議のプログラム委員会はすでに発足している。

9 ICEVIは今後、それぞれの後援者のために年ごとの報告書を出す。2003年の最初の報告書は、2004年2月6,7日にクアラルンプールで開かれる執行委員会の議題となる。

(訳:青木和子)

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